神田明神の祭礼があと10日後に迫った日、山車の人形が盗まれた。牛若丸が退治した熊坂長範を象った人形で安価な代物ではない。

都大路をねり歩く華麗な時代祭の行列。

うますぎる話には罠がある。アパートに忍び込み、小箱を盗み出すだけで5千ドルの報酬をくれるという。

東京地下鉄の構内で起こる連続殺人事件。現場ではかならず謎の美女が目撃された。

井の頭公園で刺殺体で発見されたホステス―原田みゆきのハンドバッグに、十津川警部の名刺と、浅草発東武特急「スペーシア」の切符が入っていた。

その蒸気機関車に引かれた三輛連結の列車は、線路もない雪の原野を走り続け、今まさに空に飛び上ろうとしてかなわず、巨木の上に引っ掛かってしまったかのような姿で発現された。

あのコナン・ドイルがのこした重大なるメッセージとは何か?科学的で、明快な心霊学入門書。

「もう、これきりにしなければ…」名古屋地検の検事千鳥朱子は、秘めた関係にある服飾MD・郷原の誘いに負け、飛騨へ旅に出かけた。

古来より奥飛騨に伝わる呪殺の紙草履。ある日、その紙草履が家々の軒下に置かれ、村は騒然となった。

20億円横領犯人の矢部亨が脱獄した。

慶明大学の考古学研究室から、法隆寺研究の鍵を握る史料が盗まれた。

昭和5年正月。

ある日突然、放浪の相場師と呼ばれた男から母に五億円が遺贈され、一家はばらばらに。僕の生まれは…、男の意図は…。

彼は、保険金のために妻を殺そうと思っていた。もちろん、彼に疑いがかからず、事故死したように見せかけるつもりである。

「瀬田の唐橋が見たいな」。

朝鮮戦争末期、佐世保港の灯を見降ろす丘で米軍水兵が変死した。39年後、事件の真相を追って甥の青年が来日。

誰が名付けたか、その男は“悪霊刑事”と呼ばれた。警視庁刑事・妙玄真之を名乗っているが、そんな男は警視庁に在籍しない。

人が死にすぎる街。それが私のせいだってことは、わかっていた。

いまや国際都市になった新宿の片隅で20年近く続いたスナックが店を畳む事になった日に、その女はやって来た。

原田亮平、36歳。農機具メーカーの経営企画室所属。

若くて美人で柔道初段の塚原婦警と、女房に逃げられた酔いどれ警察医の花井先生。

迷犬ルパンと朝日正義刑事が下宿している川澄家には、生意気盛りの中学生・健がいる。

4人の人間が同時刻、遠く離れた四つの場所で殺害された―。龍王という名前のついた場所で。

愛するものを失うことはつらい。ましてそれが、聡明で思いやり深く、誰からも愛される15歳の少年ならなおさら。

別れた夫から“成城の魔女”と呼ばれた碧は、母やその叔父の大物政治家の助けもあって、夜の銀座でちいママに成長。

吹雪の能登半島。やっとの思いで旅館にたどりついた青山大学ミステリー研トリオを待つのは、またまた不思議な事件。

朝吹和彦は、33歳、独身。四条にある宝石店の店長である。

ぼくはピエロの人形だ。人形だから動けない。

始皇帝死後、陣勝、呉広の乱に端を発し、中国大陸はふたたび戦乱の渦にまきこまれた。項羽、劉邦の相次ぐ挙兵。

四国西条藩主の家系でありながら双子の弟に生まれた英三郎は、７歳で浅草の寺に預けられる。

砂糖菓子のように崩れていく―。女はそう形容した。

ゴールデン・フラワー製菓広告部第2課課長・三上伸矢のもとに、「おまえの会社の製品に青酸カリを混入する。

刑事が追う、女が逃げる。過去のある男と女が出会ったのは、殺人事件の疑惑の中だった。

『ゆ、指か…!』西浅草署の刑事・高杉順平に送られてきた身元不明の人指し指。数日後、人指し指の無い死体が発見される。

札幌の実業家系赤渡雄造のバラバラ死体が2つのトランクに詰められて、自宅に届けられた。

スリの天才老人の不覚『名人』、無実を訴えつづける平凡な主婦を通じて日本の特殊な裁判制度を描く初の新聞連載長編『片隅の迷路』ほか。

結婚相談所〈Kブライダルセンター〉に届いた一通の脅迫状、そしてその直後、センターのOLが射殺され、死体の上には花束が。

楽しいはずの新婚旅行がだいなしだった。

私立探偵スペンサー・ブームに火をつけた代表作『初秋』から十年―十五歳の少年だったポール・ジャコミンはみごとに自立してダンサーになり、ガールフレンドのペイジとの結婚を考えていた。

南郷弁護士の助手・金丸京子のもとに、山で遭難死したはずの親友・宮川秋子から、パーティの招待状が届く。

単身赴任の平凡なサラリーマン北岡吾郎は、ボーナス袋をチンピラ二人組に強奪されて“男にめざめ”相手を叩きのめしてドロップアウト。

怨念のクモの巣は張られた。何も知らず飛び込んで行くプレイボーイ。

先輩の夫である上司の新田と親友の貴世美が不倫。景子はそれを知らされた瞬間、奇妙な不安を覚えた。

スウェーデンの秘密海軍基地近くで、領海侵犯中のソ連潜水鑑と漁船との接触事故が起きた。

発端は、日本のブシドー精神の書物〈ハガクレ〉盗難事件の調査依頼だった。

それで?どこで、誰が?ごまかしちゃいけないよ!―とっくに刑事を退職した父だが、現職の刑事である息子の私をつかまえては、いま扱っている事件のことを聞きたがる。

“ミスター・モジョは起きあがった。

その“供物”は、健やかな男の赤ん坊でなければならない。

旅は、パリから始まった。姦淫、交霊、殺人、愛…、マチコは経験していく。

上野署の鹿角圀刑事は、自宅で2カ月前、旅行先の十和田湖で急死した妻の容子の事件を思い出していた。

小さな探偵事務所に勤める多門耕作は、酒好き女好きの、うだつの上がらない独身男だ。

新直木賞作家の好評シリーズ最新刊。冥界の王・総門は新たに半人半獣の悪鬼を生み出した。

事故処理屋・星名五郎の許に、ある日自分自身をできるだけむごく静かに殺して欲しいという男が現われる。

新入社員の何気ない言葉に不安を募らせ自ら破滅の道をたどる男の心理を克明に追う「薮の狼」、人生の縮図“終電車”を舞台に複雑に揺れ動く男女の内面を鮮かに描き出す「殺意」「新たな絆」、偶然スナップに写っていた女のわずかな表情の陰りから事件の真相が明らかになって行

中学3年小山のクラスでは、まず文房具がなくなり、次に成績のいい5人に殺人予告の脅迫状が舞い込んだ。

ロンドンに出張したまま音信を断った雑誌社の女社長…。

わたしをここから出して、と精神病院に入院するサラはホープに訴えた。母親と医者の共謀で病院に閉じ込められているという。

1874年、人命よりも名誉が重んじられていたヴィクトリア朝のロンドン。

ハワードはカリフォルニアの弁護士事務所に勤める見習い弁護士。バレエ鑑賞と料理が趣味という気の優しい男だ。

古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。そして妻は幽閉同然の美少女。

秩父の山荘に7人の芸術大学生が滞在した日から、次々発生する恐怖の殺人劇。

完壁の「密室」と「アリバイ」のもとで発生する、学生バンド“メイプル・リーフ”殺人劇―。

“8の字形の屋敷”ゆえに案出された、不可解極まる連続殺人。

休暇で訪れたパブで人品いやしからぬ婦人が夫を射殺するのを目撃した警視、単純明快な事件のはずなのに妙にひっかかるものがある

無人のはずの青函トンネル・吉岡海底駅に若い女性の刺殺体が!犯人はどうやって殺し、脱出したのか。

早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した若き男女七名。これから舞台稽古が始まるのだ。

その日までルイーズは平和な毎日を送っていた。

名士ばかりが集まる一流ホテルのオープニングパーティーにかみさん同伴で招待された赤かぶ検事。

伊豆大島の浜辺に遭難したはずのヨットが漂着した。船内に謎の首吊り死体、胸には黒地に白く染め抜いた『怨』の一文字。

信州の山中、断崖絶壁の上に立つ「鷹の巣荘」で催された映画関係者パーティに集まったのは、いずれも主催者夫妻とわけありの過去を持つ男女ばかりだった。

山口県萩市―毛利37万石の旧城下町。黒江壮が、ここ郷里萩に戻ってきたのは、婚約者笹谷美緒を両親に紹介するためだ。

高校時代の友人である八木紀子に誘われ、“日本のエーゲ海”と呼ばれる岡山県の牛窓へ旅に出たタロット日美子こと、二階堂日美子の前に、またしても怪事件が発生。

旗本良教は怒りに燃えた。二年前、家族を崩壊させ、今また旗本の心の恋人・降矢美雪を凌辱したうえ殺害した暴力団黒門組。

旗本たちの「美雪復讐作戦」に翻弄された黒門組は、最新兵器を集め、銀の戦士たちを急襲。

時代祭の夜に、祇園の芸妓が殺された。

慶応3年11月15日、坂本龍馬、凶刃に倒れる。幕末維新の立役者となり、歴史を、日本を動かした漢・龍馬。

アメリカ合衆国国立防疫センターで不審火による火災事故が発生した。消火作業は迅速で、死傷者ゼロ。

毎日、工場で油にまみれ車の修理に追われる大村啓司。50ccのバイクを飛ばし、楽しみはたまにやる賭けビリヤード。

1000年前に世界旅行をした男がいた。太陽の沈む場所を求めて西へ行った日本人が、ついに見たものは…。

業界紙「流通新報」の記者・佐伯健二は、経営者・柏木を裏切って金儲けをしたのが原因で、ヒューマン・ドキュメント製作の名目で仕事をする破目になる。

1986年10月ベルリン。欧亜交易の社員神崎哲夫は、とつぜん窮地におちいった。

怨念のクモの巣は張られた。何も知らず飛び込んで行くプレイボーイ。

ゼロ戦が甦えった!密命は核施設爆撃。

何もかもが面白くなくてグレてた17歳の須藤ユキの目の前に、突然異常なカッコをした男たちが現れた。

今日も、元気いっぱい、しなやかにカルチャーセンターを渡り歩くのは、“フルコース夫人”こと本名・中沢なつき。

京都祇園の一流クラブ「ダツラ」。

病弱で生意気な美少女つぐみ。

東京の下町、門前仲町。駅近くの喫茶店“鶴と亀”に集まる気風のいい老人たち。

45の密室トリックを発表、日本のディクスン・カーと呼ばれる真壁聖一が殺された。

誇り高い美女からの招待で信州の山荘に出かけた法月警視だが、招待客が一堂に会したその夜、美女が殺される。

名君武帝を得て、空前の黄金期を迎えた前漢にも、やがて衰退の風が吹き始める。西暦8年、帝位を簒奪した王莽は新を樹てた。

会津人の魂が宿る会津塗りの職人が仕事中に毒殺された!ちょうど同じ頃、東京で歯科技工士の息子まで失踪しており、“東京”からやって来た第一発見者の浅見光彦に嫌疑が…。

不伝流の俊才剣士・片桐敬助は藩中随一とうたわれる剣の遣い手・弓削新次郎と、奇しき宿縁にむすばれ対峙する。

それは一発の銃声から始まった。15年前、大阪の町工場で母を撃った男はどこに?吉田一彰はその男・趙文礼をさがしていた。